「理系じゃないばけがく」長尾明美著(2016年5月、さんこう社)


 副題 Love Science Laboratory です。化学リケジョは増えてくれるか?
講義では、適切なたとえ話を交えるのは効果的だが、私の場合ネタが古かったりオヤジだったりで、その場合には
逆効果もはなはだしい。恩師の一人、稲本先生は結婚式スピーチの定番で「人生を化学反応に例えると、、、」
と話されたものだった。内容はだいたい想像つくかもしれません、「分子がくっつく時は発熱するわけでして、、、」。
何度も聞いてしまうと、ちょっとナンでしたかね。
 長尾さんの解釈は大変に女の子寄りで、どちらかというと恋愛論が主軸、化学反応を恋愛に例えると、といった
我々オヤジとは裏返しの視点を感じる。協奏反応は「恋人キープ」なのだそうだ。有機化学の求核置換反応で、
  (1) 脱離つづいて付加(専門用語で、SN1が好例)
  (2) 脱離と付加が同時(SN2が好例)
  (3) 付加つづいて脱離(AAC2が好例)
の3つに類型化できる。(1)では彼女(彼氏)イナイ歴を作ってしまう。(3)では一瞬でも二股になる。恋人キープは
協奏的な(2)が理想かな。なるほどねえ。しかし、経験に基づいて語ってるんですか、という質問も来るだろうな。
個人的には(3)は構わないな。いや、するとされるとは違うな。いやいやこのあたりで止めておこう。
この本、講義のネタ本に頂きました!





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