「がんとビタミンC」L.Pauling、E. Cameron著 村田晃、木本英治、森重福美訳 (1981;復刻版2016)
「ビタミンCとかぜ、インフルエンザ」L.Pauling著 村田晃訳 (1977年)
「ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く」生田哲著 (2010)


マツキヨでもセイジョーでもよいから、店員に「L-アスコルビン酸原末を下さい」と訊いてみよう。 「ぬしなかなかやるな」という顔で、奥の方から瓶入りのものを出してくれる (ビタミンC下さいと訊くと、サプリメント錠剤が出てくるだけである)。 原末を飲むときに、むせて鼻に入るとかなり酸っぱ痛い。白い粉とはいえ鼻腔からの吸収には向かない。 ジュースに溶かすと違和感ないと言われるが、溶解が遅いので、短気な人はオブラートによる丸呑みが手っ取り早い。
実は私、これを30年続けてます。10年くらい風邪で休んだことないです(*)。 これを授業で話すと、「あーまたか」という声が飛んでくる。
(*:個人の感想です)

「がんとビタミンC」が復刊ドットコムの尽力で復刊されて、三十数年ぶりに再読してみた。 「かぜ、インフルエンザ」の方も歴史的論文だが現在入手困難、ぜひ復刻してもらいたい。 ポーリングは一時期、ビタミンC(VC)ブームを引き起こし、同業他者からバッシングを受けたことは よく知られている。医学薬学界の重鎮による否定的見解が報じられ、ブームは下火となった。 当時の背景に、臨床現場と理論家との間で確執があり、また、薬メーカーにとっては儲からない話と理解されていた。 大量に投与することが肝要なのに、反証と称する臨床データは少量の投与の実験であったことも分かっている。 要するに、ポーリングの仕事は揉み消されたという可能性がある。 昨今の高濃度静注療法から判断するに、VCの効果は肯定的に受け入れられつつあり、 つまり彼の生化学上の功績はすでに復権しているように見える。そのあたりは生田の著作が詳しい。
ところで、2017年現在wikiの記載は著者無責任の最たるものだ。引用文献にポーリング側のものが皆無である。 何が信じられる記述なのか?誰が正しいのか?そういう観点から、今でもVC問題は面白い。


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皆さんの健康のための蛇足:
VC必要量と言われているのは抗壊血病基準で定められてきた下限値である。 ヒトは進化の過程でVC生合成経路を失っており、動物並み?に健康になるにはそれでは断然不足している。 現代病(がん)や虚弱体質(感冒かかりやすい)の克服には、動物の体内生産量並み、すなわち先の『必要量』に比べて 2,3桁多く摂取する必要がある。血流で巡らせる抗酸化機能が重要であることがわかっている。 点滴は素人に無理だけど、経口投与に資格はいらない。原末はOTCで手に入る。 VC血中濃度の向上には経口がやや効率が悪いこと、尿排出による減少を加味すると、1日に少なくとも数グラムを飲むと良い。 嬉しいことに副作用はまったくない。



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