電通大・石田研

有機磁性体

 有機磁性体とは、有機物主体の磁性体のことです。この磁性体の特徴は、構造 (骨格) の多様性や 組み合わせが自由であること、外部刺激に応答し易いことなどが挙げられます。 将来的には、無機材料 (金属主体) に代わる"持続可能な磁性材料"として期待されています。
 右図は当研究室で合成した有機磁性体 (MeBPBN) です。温度によって、構造が変化していることがわかります。 構造の変化に伴う磁性の変化 (スイッチング) が期待される化合物群の一例です。

分子性磁性体

 分子性磁性体とは、構成要素を"分子"とする磁性体のことです。上記の有機磁性体も含まれます。 この磁性体の特徴は、低次元性と低対称性です。 これまで研究されてきた無機磁性体 (ネオジム磁石など) は対称性が高く、3次元的な広がりを示しました。分子性磁性体は、 有機物と無機物を組み合わせて多様な次元・対称性を獲得することができる次世代の材料として期待されています。
 上図は分子性磁性体の1つである単分子磁石の説明を表しています。単分子磁石は名前の通り、1つの分子が磁石として振る舞います。 そのため、従来の磁性材料に比べて、記憶密度の向上が期待されています。
 そのほかに、スピン状態を可逆的に行き来できるスピンクロスオーバー錯体や有機伝導性磁性物質、磁気検出型イオン分析試薬の開発などを行っ ています。